「他方のメーカーにするかもしれない」と正直に話しましたが、
「それでも良いですから実際に作ってみませんか」と両社から声を掛けていただきました。
レシピから作らなければならないので、甘えることとし
何度か試作をさせてもらいました。
アイス講習会の講師やパテシエの方からアドバイスもいただき、配合を少しずつ変えていくつも作りました。
どちらの製造機も素晴らしかったのですが、厨房機器選定するうちに、片方のメーカーのものしかサイズ的に収まらないことが分かり結局 あっさり決まりました。
アイス製造機が入ってからも試作を重ねました。
父の作っていた美味しいアイスを目指し、そしてそれを超える事を目標にしましたが
「あずきアイス」だけは、なかなか思い描く味になりませんでした。
淺草アイスクリーム協会の会員仲間で、かつてフルーツパーラーを経営していたFさんにも意見を聞きに行きました。
Fさんは「何でも相談にのるけど、あずきアイスといえば西山さんでしょ。私が教えるところではないですよ。」
と言われてしまいました。
ついに、病床にあった父に聞くことにしましたが、すでに認知症が進んでいた父は「あずきを煮て、こうして混ぜて」と
子供の時から見ていて知ってるような基本的なことぐらいしか話せず。
「細かい配合とか覚えてないですか?」と聞いても悲しそうに首を振るだけでした。
(続きは次回) >(7)
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